◆今年も増える?「あけおめ退職」
年末年始明けに出社すると、同僚や先輩が退職していた――。こうした現象を表す「あけおめ退職」という言葉が昨年話題になりました。
マイナビの調査によると、年末年始休暇のある正社員の28.4%(20代では41.1%)が「あけおめ退職」を経験しています。離職者が発生しやすい長期休暇としても、「年末年始(23.4%)」は「ゴールデンウィーク(21.0%)」、「夏季休暇(9.7%)」をおさえて最も高く、正社員の30.8%が年末年始休暇中に「会社を辞めたい」と感じた経験があると回答しています。
◆なぜ、年末年始明けなのか
背景として、長期休暇による気持ちのリセットや、新年の区切りを機に新たな行動を起こしやすくなる「フレッシュスタート効果」という心理現象などが考えられます。年末に帰省し、家族や他社で働く友人と会うなかで「自分はこのままでいいのだろうか?」と人生を見つめ直す機会が増え、仕事に不満があれば転職を考えるきっかけとなり得ます。
日頃から蓄積していた仕事の不満や職場の悩みに、環境変化や新年の決意が重なることで、1月に退職の意思表示が増える傾向がありますが、このうち「日頃の不満」の部分は、休暇に入る前に会社として対策できる可能性があります。
◆小さな不満のうちに対策を
12月に入り忙しくなる前に、面談や1on1などを通じて「仕事や職場で気になっていることはないか」など、社員の声を聞く機会を設けてみてはいかがでしょうか。会社のちょっとした配慮で本人の悩みが解消することがあり、すぐに対応することが難しい場合でも、まずは話を聞くことで不安感の軽減につながります。
少人数の会社の場合、一人の退職が経営に響きます。すべての要望に応える必要はありませんが、日頃の不満が退職という形で表面化する前に把握し、可能な範囲で働きやすい環境を整える姿勢が、育ててきた社員という人的資本を失わない長期安定経営の鍵となります
コメント