7月から10月にかけては台風の発生、接近、上陸が最も多くなる時期であり、台風等の自然災害により労働者を休業させる際の休業手当の支払い要否については特に注意が必要です。
労基法において、使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合は休業手当の支払いが必要ですが、天災事変等の不可抗力による休業であれば、使用者の責めに帰すべき事由に当たらず支払いは不要とされています。
この「不可抗力」と認められるためには、
①その原因が事業の外部から発生した事故であること
②事業主が通常の経営者として最大限の注意を尽くしても、なお避けることのできない事故であること
という2つの要件をいずれも満たす必要があります。
例えば、事業所の施設・設備が直接的な被害を受けた場合や、直接的な被害は受けていないものの取引先や鉄道・道路が被害を受け、原材料の仕入、製品の納入等が不可能になり、取引先への依存の程度、輸送経路の状況、他の代替手段の可能性、災害発生からの期間、休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、不可抗力に該当すると判断された場合は、休業手当の支払いは不要と考えられますが、単に予防措置という理由での休業では休業手当の支払いは必要と考えられます。
天災等に伴う休業の法的な取扱いや具体的な目安は、厚労省のQ&Aが参考になります。いざという時に備えて事前に確認されてみてはいかがでしょうか。
【資料ダウンロード】
令和元年台風第15号による被害に伴う労働基準法や労働契約法に関するQ&A
